動画のライトは一灯でいい|商品が映える撮り方
2026/10/20
先日、碧南市の自社スタジオで、ある食品の袋を撮っていました。窓の光だけで撮ると、袋のツヤが沈んで、安っぽく見えてしまう。そこでライトを1つだけ、斜め上から当ててみました。それだけで袋のシワが起き、中身のおいしそうな質感が出てきたのです。
店舗や商品の動画を自分で撮ろうとして、「照明が難しそう」で止まっている方は多いと思います。でも、いきなり何灯も要りません。まずはライト1つ、置く場所を変えるだけで、映りは大きく変わります。
この記事では、動画のライティングを一灯(ライト1つ)から始める撮り方を、順番にまとめます。
■ 光が変わると、何が伝わるか
同じ商品でも、光の当て方ひとつで「おいしそう」「高そう」「新しそう」が伝わるかどうかが決まります。
人が物を見るとき、形や質感は「影」で読み取っています。影がまったく無いと、ぺたっと平らに見える。逆に影が濃すぎると、暗くて何だか分からない。ちょうどよい影を作ることが、照明の役目です。
伝わりやすくなるのは、次のような所です。
・食品のツヤや、湯気のやわらかさ
・布や革の、表面のきめ
・金属やガラスの、すっと伸びる光の線
・立体感(奥行きがあって、手に取れそうに見える)
ライトを足す前に、まず「この商品のどこを見てほしいか」を決めると、光の置き場所が決まります。
■ 一灯のとき、光はどこで何をしているか
ライト1つで撮るときは、置く場所で役割が変わります。
・斜め前から:全体を明るく、素直に見せる。迷ったらここから
・真横から:でこぼこや、きめを強く出す。パンやタオルなど質感が売りの物に向く
・後ろ斜めから:輪郭が光って、飲み物やガラスが涼しげに見える
・真正面から:影が消えて平らに。実は一番のっぺり見えるので、商品には向かない
光は近づけるほどやわらかく、遠ざけるほど固く(影がくっきり)なります。まず斜め前に置いて、そこから少しずつ動かして、商品が一番良く見える場所を探すのがコツです。
もう一つ大事なのが、光の高さです。商品より少し上から当てると、自然な影が足元に落ちて、置かれている感じが出ます。真横や下から当てると、ふだん見慣れない影になり、落ち着かない印象になります。迷ったら「少し上の斜め前」。これが基本の位置です。
■ 自分でもできる4つの工夫
特別な機材がなくても、ここまではできます。
1. 窓の光を主役にする。 日中なら、窓からの自然光が一番きれいです。商品を窓の斜め前に置くだけで、やわらかい光になります
2. 白い紙や発泡スチロールで、影側を起こす。 光と反対側に白い板を立てると、濃すぎる影が薄まり、立体感はそのまま残ります(これを「レフ板」と呼びます)
3. 光を布一枚でやわらげる。 ライトが固くて影がきつい時は、間に薄い白い布を一枚はさむと、やさしい光になります
4. 天井の照明は、消すか統一する。 部屋の明かりと撮影用の光が混ざると、色がにごります。種類の違う光は混ぜないのが基本です
まずはスマホ+窓+白い板。これだけでも、見違えるほど変わります。
■ 頼むと、ここが変わります
自分で撮れる範囲は意外と広いです。ただ、次のような時は、スタジオで撮ると楽になります。
・天気や時間に左右されず、いつも同じ明るさで撮りたいとき
・黒い商品、透明な容器、金属など、光の扱いが難しい物
・同じ条件で、商品を何十点もそろえて撮りたいとき
碧南市の自社スタジオは、窓の天気に関係なく、毎回同じ光を作れます。だから「前に撮った分と、色味をそろえたい」という追加撮影にも向いています。撮り方の例は商品PR動画のページやギャラリーでも見ていただけます。
→ https://111studio.jp/feature/product-promotion/
→ https://111studio.jp/gallery/
■ よくある質問
◆ ライトは何を買えばいいですか?
最初の一灯なら、面で光る「パネル型のLEDライト」が扱いやすいです。明るさと色を調整できる物を選ぶと、商品に合わせやすくなります。ただ、買う前に窓の光で試してみることをおすすめします。それで足りることも多いです。
◆ 一灯だと、やっぱり二灯・三灯には負けますか?
商品1点をきれいに見せるだけなら、一灯でも十分に戦えます。灯りの数より、置く場所のほうが効きます。灯りを増やすのは、背景も明るくしたい、影をもっと消したい、という欲が出てからで遅くありません。
◆ 動画と写真で、照明は変えますか?
基本の考え方は同じです。ただ動画は、途中で光が点滅したり明るさが揺れたりすると目立ちます。撮っている間ずっと一定の明るさを保てる光(自然光や、ちらつかないLED)を使うのが、写真より大事になります。
■ 覚えて帰ってほしいこと
照明は、灯りの数ではありません。「どこに影を作るか」です。
・ライトは1つでいい。まずは斜め前に置いて、少しずつ動かす
・窓の光+白い板。これだけで立体感は出る
・種類の違う光(部屋の明かりと撮影用)は混ぜない
自分で撮ってみて「どうも安っぽくなる」と感じたら、それは照明のせいであることがほとんどです。そこで止まってしまう前に、一度ご相談ください。何を撮りたいかが決まっていれば、光の組み立てはこちらで考えます。
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