インタビュー撮影|音をきれいに録る4つのこと
2026/10/12
西三河の工場の事務所で、社長のインタビューを撮っていた日のことです。話の中身はとてもよかったのに、再生してみると声の後ろで「ブーン」と低い音が鳴っていました。天井のエアコンでした。
映像のピントがずれていれば、その場で気づきます。けれど音は、聞こうとしないと気づきません。そして、あとから足すことができません。
この記事では、インタビュー撮影の音をきれいに録るために、現場で実際にやっていることを順にまとめます。
■ 画面より先に、音で見るのをやめられる
見る人は、画面がきれいかどうかより先に、声が聞き取れるかで判断します。
聞き取りにくい動画は、内容が良くても途中で止められます。逆に、少し画質が粗くても、声がはっきりしていれば最後まで見てもらえます。
つまり、限られた準備の時間をどこに使うかと聞かれたら、答えは音です。
■ 音が悪くなる原因は、ほぼ4つしかない
録れた音を聞くと、何が起きていたかはだいたい分かります。原因は次の4つに集まります。
・マイクが口から遠い
・部屋が固い(声が壁に反射して回る)
・止められる音を止めていない
・服とマイクが擦れている
◆ マイクが口から遠い
一番多い原因です。マイクが遠いほど、声は小さく、周りの音と部屋の反射は大きく入ります。音量を上げても直りません。小さい声と一緒に、周りの音も大きくなるだけです。
◆ 部屋が固い
コンクリートの壁、大きな窓、タイルの床。この3つがそろった部屋は、声が回って聞き取りにくくなります。きれいな会議室ほど、音は難しいことがあります。
◆ 止められる音を止めていない
エアコン、換気扇、冷蔵庫、空気を送る機械、店内のBGM。どれも、その場にいると耳が慣れて聞こえなくなります。録った音を聞くと、はじめて気づきます。
◆ 服とマイクが擦れている
胸元に付ける小さなマイクを、ジャンパーやネクタイの下に通すと、動くたびに「ガサッ」と入ります。
■ 自分でもできる4つのこと
◆ 1. マイクを胸元まで近づける
カメラやスマホから離れた場所で話すなら、胸元に付けるクリップ式のマイクを使ってください。数千円のものでも、離れたカメラで録るより確実にきれいになります。
◆ 2. 柔らかいものを部屋に足す
窓にカーテンを引く、机に布を敷く、空いた段ボールや毛布を部屋の隅に置く。それだけで声の回りが減ります。見える範囲に入らない場所に置けば、画面には出ません。
◆ 3. 「止める音」を紙に書いて、本番前に回る
エアコン、換気扇、加湿器、BGM、社内放送、机の上のスマホ。思い出しながら探すと、たいてい何かを見落とします。紙に書いて順番に消していくほうが早いです。
◆ 4. 本番前に10秒だけ録って、イヤホンで聞く
これが一番効きます。実際に座る場所で10秒話してもらい、その場でイヤホンをつけて聞く。この10秒で、上の3つの見落としがほぼ見つかります。
■ 頼むと変わる所
私たちが撮るときは、録りながらヘッドホンで音を聞いています。異音が入った瞬間に気づけるので、その場で録り直せます。あとで気づくのと、その場で気づくのとでは、結果がまったく違います。
また、胸元のマイクと別の録音機の2つで同時に録ります。片方に何かあっても、もう片方が残ります。
音がどうしても難しい場所のときは、場所を変える判断もします。碧南市にある自社のスタジオなら、外の音も空調もこちらで止められるので、天気や周りの都合に左右されずに録れます。インタビューだけスタジオで撮り、現場の様子は別に撮る、という分け方もよくやります。
会社紹介動画のページとこれまでの制作事例も参考にしてください。
→ https://111studio.jp/feature/company-introduction/
→ https://111studio.jp/gallery/
■ 西三河の現場で、音がいちばん難しい場所
西三河は製造業の会社が多く、インタビューの場所に工場の事務所を選ぶことがよくあります。このとき厄介なのが、空気を送る機械の音です。
この機械は、ずっと鳴っているわけではありません。断続的に動いて、止まります。鳴っていない隙に録ると、同じインタビューの中で後ろの音の大きさが変わり、つなげたときに違和感が出ます。だから、動いているか止まっているかを先に聞いて、どちらかにそろえます。
もうひとつは、外を通る大型車です。衣浦港に近い地域や幹線道路沿いの会社では、トラックが続けて通ります。窓を閉めても低い音は入るので、通過の切れ目を待って録り始めます。
季節の話も付け足しておきます。夏は窓際や屋外でセミの声が入ります。そして、どの会社にもあるのが昼のチャイムと社内放送です。何時に鳴るかを先に聞いておくと、その時間を避けて組めます。
話す中身の準備については、社長インタビューの話し方の記事にまとめています。
→ https://111studio.jp/blog/detail/20261003121752/
■ よくある質問
◆ スマホだけでも、きれいに録れますか?
話す人の胸元にマイクを付けられるなら、かなり良くなります。スマホを離れた場所に置いたまま録るのが、一番うまくいかない形です。
◆ 工場の中でインタビューを撮れますか?
撮れますが、機械を止められるかどうかで変わります。止められないときは、インタビューは静かな場所で録り、工場の様子は別に撮って組み合わせます。
◆ 録った音が悪かったとき、あとから直せますか?
ある程度は減らせますが、完全には戻りません。声と一緒に削れてしまうためです。録る時点で対処するほうが、仕上がりはずっと良くなります。
◆ 静かな部屋がないのですが、どうすればいいですか?
一度ご相談ください。場所を見れば、どこなら録れるかは判断できます。碧南市のスタジオを使う方法もあります。
◆ 県外の会社でも頼めますか?
はい。愛知県内のほか、県外からのご依頼もお受けしています。
■ 覚えて帰ってほしいこと
・音は、あとから足せません。録るときに決まります
・原因はほぼ4つ。マイクが遠い・部屋が固い・止める音を止めていない・服が擦れている
・本番前に10秒録って聞く。これだけで大半が見つかります
何から手を付ければいいか分からない段階でも構いません。撮る場所の写真を見せていただければ、音の面で気になる所をお伝えできます。
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碧南市・西尾市・安城市を中心に、愛知県全域(県外のご依頼もお受けしています)。
「何から決めればいいか分からない」という段階のご相談で構いません。
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